FXトレードで働く承認欲求とは?人間の本能がポジポジ病を誘発させる理由

FXトレードはメンタルが強く影響する仕事なので、人間の本能を上手にコントロールしなければいけません。

特に「人に認められたい」という承認欲求は、いらない感情です。

なぜなら、トレードは一人で行うお仕事ですから、他人に認めてもらったところで、パフォーマンスは変わらないからです。

闇雲にFXをやっていても、ただただ資金を減らしてしまうだけです。

そこで今回は、人間の感情である承認欲求を出さず、冷静にトレードをする方法や注意点についてお伝えします。

「承認欲求」とは?

承認欲求とは、「赤の他人に認められたい」「自分の存在価値を認めたい」という人間の生存欲求です。

これは俗に「尊敬・自尊の欲求」とも言われています。

ちなみに、承認欲求には「自己承認欲求」と「他者承認欲求」の2つのタイプがあります。

自己承認欲求

自己承認欲求は、自分への評価に対する欲求のことで、自分を認めたい、承認したいと願う欲求です。

他者承認欲求

他者承認欲求は、「他人に愛されなければいけない」と思い込み、他人に自分を認めてもらえないという気持ちが強い欲求です。

現代人は承認欲求が高過ぎて結果が出ない

承認欲求は時代と共に変化しており、現代人は昔の人と比べ、承認欲求が高くなっているというデータがあります。

その理由は大きく分けて、3つあります。

❶ SNSの弊害

今の時代は、SNSの発達で良くも悪くも他人の情報が目に付きやすくなりました。

例えば、自分と似た考えの人、共感してくれる人など、その人の投稿を見て自分の存在が認められると実感します。

また、「インフルエンサー(影響力のある人)になりたい」「他者から自分が評価されたい」という欲求に依存しやすく、SNSに疲弊している方も少なくありません。

そのため、FXトレードでも、自分のトレード成績をSNSにUPして承認欲求を満たす方も少なくありません。

❷ 社会構造

日本社会は、社会的ステータスを重要視しており、有名大学、上場企業メーカー、高い給料に関して、崇める方が沢山いらっしゃいます。

そして、これらの肩書きが他人から認められる最も分かりやすい基準になっているのです。

未だに日本は表向きの肩書きを重要視するため、世間からするとFXトレーダーは「怪しい肩書き」というイメージを持つ方も少なくありません。

❸ 他人の目が気になり行動できない

今の時代は超監視社会なので、つい他人が何をしているのか?毎度チェックしがちです。

他人の情報に惑わされ、自分のことに集中できず、意識散乱する方が沢山いらっしゃいます。

そのため、現代人は承認欲求が高過ぎるが故に、なかなか数字として結果が出ない人が非常に多いです。

特にFXトレードは一人でやるお仕事なので、そもそも他人と比べる必要は全くないことを覚えておきましょう。

FXトレードで働く承認欲求の具体例

実はFXでも、承認欲求が原因でトレードに少なからず影響を与えます。

下記では、どのように承認欲求がトレードに影響を与えるのか?具体例を交えてお伝えします。

損失を取り返したい

FXでは負けることは多々ありますが、中には「負けたまま寝たくない」「プラスに転じてから寝たい」と考える方もいらっしゃいます。

相場に自分を認めてもらいたいという欲求が強いと、いつか大きな過ちを犯してしまいます。

相場はあなたに合わせてくれません。自分が相場に合わせなければいけないので、自分のことは自分で承認してあげることが大切です。

損切りができない

FXでは、「負けトレードを認めたくない」という気持ちから、損切りができないケースが挙げられます。

負けを認められないと、ますます含み損が増え、一発で全てのお金を無くしてしまう危険性があります。

なので、含み損を被ってしまったら、まずは自分を認めてあげ、しっかりと損切りラインを守ることが大切です。

トレードで稼ぎまくりたい

FXトレードで稼ぎまくりたい!という気持ちも、思いっきり承認欲求が表に出ています。

つまり、トレードでお金を増やすこと自体が、すでにあなたは承認欲求が強い証拠です。

相場に感情を持ち込み、感情トレードをしてしまうと、すぐに負けてしまいます。

FXはいかにギャンブル要素を排除できるかどうかが勝負なので、承認欲求はあまり表に出さないようにしましょう。

1日のノルマを決めている

FXトレードでノルマを決めてしまっているのも、承認欲求の現れだと言っていいでしょう。

人間は自分が一番大好きな生き物なので、なにかと目標を付け、それを達成できたら自分を認めてあげることを無意識にやってしまいます。

ですが、FXでノルマを決めるというのは、チャンスがない時でもトレードをしてしまう確率が高まるので要注意です。

「チャンスがあるときにトレードをする」と割り切ることも、トレードで勝っていくための心掛けの一つです。

FXトレードで働く承認欲求はポジポジ病が原因

FXトレードは承認欲求の塊

FXトレードでは、強く承認欲求が働きますが、それを積み重ねることで、でポジポジ病になってしまう危険性があります。

  • マーケットに認められたい
  • トレーダーとして認められたい
  • 頑張っている自分を認めたい
  • アイツにはトレードで勝ちたい
  • 他人に稼いでるアピールをしたい

このように、FXは人間の本能の赴くままにトレードをしていると、無意識的にポジポジ病になってしまいます。

一度ポジポジ病になると改善するのに結構な時間を要しますので、感情トレードは絶対に控えてください。

一度の過ちが全てに繋がる

ハインリッヒの法則というものがあります。

ハインリッヒの法則

一つの重大な欠陥の背後には、29の軽微な欠陥があり、その背景には300の異常が存在するというものです。

これをFXトレードの例えでお伝えすると、一つの感情トレードの背後には29のミスがあり、その背景には300もの承認欲求が働いている。

つまり、一つの無茶なトレードが積み重なり、一発退場に繋がってしまう恐れがあるのです。

なので、なるべく承認欲求などの人間の本能や感情を抑え、時には柔軟に考えながらも、機械的にトレードをすることが長期的に生き残る秘訣と言えるでしょう。

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