- FXは低勝率が勝つ秘訣?
- 勝たなきゃ意味ないじゃん?
- 負けが多いと損増えるのでは?
こんな風に、FXで稼いでいるトレーダーと聞くと、多くの人が連勝で負け越しが少ないと誰しも思うものです。
ただ、この認識はFXの仕組みを理解していなかったり、「利益を上げるためには勝たなければならない」といった誤解が生じている。
この考えでトレードをしてしまうと、自分がいざマーケットで取引する時にバイアスがかかり、思った方とは逆にチャートが動いてしまうことも…。
そこで今回は、勝率を上げようとするのではなく、勝率が手法に及ぼすメカニズムを理解し、なぜ低勝率型が有効的なのか?についてお伝えします。
では早速参りましょう!
簡単に読む目次
なぜFXは低勝率がいいの?FXの正しい仕組みを理解しよう
世間の常識は非常識
世間の認識では、「勝率が高ければ利益が上がる」という認識をしている方が非常に多いです。
例えば、テレビ、YouTube、本などでも、このように言われているので、誤解されている方が沢山います。
とはいえ、勝利しなければ利益は出ないので、勝つに越したことはありません。
ですが、世間が考える勝率とFXでの勝率に関しては、割合が同じだったとしても、根本的に異なります。
ここでは、なぜFXは低勝率型が一番結果が残しやすいのか?その理由についてお伝えします。
勝利すれば結果を残せると思っている
一般的には、スポーツでもビジネスでも戦いに勝てば勝利。数字が上がれば勝利といった認識があります。
特に数字に関しては、誰もが同じ指標で見れるため、「数字が高ければ優秀」という認識をするのが一般人の考え方です。
要するに、一般的な勝率というのは、
- 「数値が高ければ高いほど凄い人」
- 「数字が高ければ魅力的な人」
- 「数字が高ければ頭がいい人」
- 「数字が高ければ優秀な人」
このように世間では捉えられているため、なかなかFXでは結果を残せないのです。
つまり、マーケットは人の心理で動くため、「常に大衆の逆の考えを持っていないと、必然的に負けてしまう世界だ」ということを理解してください。
FXの勝率の考え方とは?
FXの勝率は、数字が高ければ高いほど稼いでいるのではなく、勝ち負け含め相対的に利益が出ているかどうか?です。
というのもFXの相場はとてもクレイジーな世界なので、どんなに優秀なトレーダーであっても、負けてしまうのが現実。
なので、負けが多くても1回のトレードで多くの利益を上げられるか?がFXの勝率の考え方です。
つまり、損小利大(損失は小さく抑え、利益は大きく伸ばすことでトータルの利益を大きくするという意味)です。
FXは低勝率が勝つ秘訣!
ポイント:FXは低勝率が勝つ秘訣
例えば、10回のトレードで7回負けました。1度の損切りが2万円だと仮定すると、合計14万円の負け。
ただし、10回中3回は勝ちました。1度のトレードで20万円ほどの利益を得たと仮定すると、合計60万円。
すると、「勝ち数<負け数」にも関わらず、合計の利益は「60(勝ち)−14(負け)=46万円」となります。
こんな風に、負け数が多かったとしても、勝ち数で利益を出すことができれば、結果的に利益が出るということです。
なので、勝率だけにこだわるのではなく、負け数、勝ち数をトータルで考え、月にどのくらいの利益を残せるか?が鍵になります。
FXは低勝率が勝つ秘訣!負けることを前提で手法を構築していく
勝率重視での手法構築は無理がある
FXのチャートを見たことがない人は、インフルエンサーの発言、書籍での手法、ブログやYouTube、広告などに影響されてしまいます。
そもそも、勝率重視での手法を構築すればするほど、損失が膨らんでしまうので、勝率を高める手法に誤魔化されてはいけません。
チャートを毎日のように見てないトレード初心者は、チャートの特徴や動きのパターンも知らないのに、勝率だけに目がいってしまいます。
「簡単に稼げる」などという謳い文句は情弱がカモにされるだけなので、まずは他者に思考を依存させず、自分で学ぶことから始めてください。
勝率を意識すればするほど迷路にハマる
FXで勝率を高めようとすればするほど、墓穴を掘ることになるので要注意。
というのも、勝率重視でチャートを見たとしても、自分の思いとおりにチャートは動かないので、勝率が高まるチャートを探すのは困難極まりない。
そうしているうちに、自分の都合のいいチャートばかりを見付け出し、自分の手法を当てはめようとするようになってしまう…。
これだとFXのチャートの迷路にハマり、なかなか自分の理想とする手法を見つけ出せないので、勝率重視でトレードしてはいけません。
チャートは人間の心理であって、上に行くか下に行くかは誰にも分からない。
それであれば、純粋にチャートの動きや傾向を見て判断して、それに合わせてテクニカル分析をし、低勝率型を心掛けてトレードした方が結果が出しやすいでしょう。
特にFXのチャートは一番難しい相場と言われているので、勝率を上げようとすればするほど負けてしまうので、負けを前提で手法を構築することをオススメします。
勝率よりも優位性を意識してチャートを見る
トレード初心者は、つい勝てる手法にこだわりを持ちますが、勝率よりも一番大切なのは「優位性」です。
優位性とは、自分の手法が他者と比較して、優れている点です。つまり、「他者のトレーダーよりも稼げる可能性を高くする」という意味。
また、「勝率が高い=優位性」ではなく、優位性とは、テクニカル分析・ファンダメンタルズ分析で判断される材料です。
例えば、
- エントリーポイント
- サポートライン
- トレンドライン
- 損切り・利食い
- トレードの考え方
- 人の心理
- 有識者の発言
- 通貨の売買
- 機関投資家の動向
などなど、総合的に判断した結果導き出されたものが優位性になります。
これは必ず勝てる根拠ではありません。自分自身で考え出した推測が「優位性」になるのです。
なので、勝率にこだわるのではなく、この優位性を身に付けトレードの根拠にすることが、FXで勝てるようになる秘訣でしょう。
何度もお伝えしますが、FXで負けることは当たり前です。それを加味した上で、低勝率を心がけてトレードすることが大切なのです。
FXは低勝率が勝つ秘訣!
ポイント:FXは低勝率が勝つ秘訣
「優位性」のある手法を自分で試行錯誤しながら、勝率を上げていくことは可能。
反対に勝率を前提とした手法構築は、「優位性」がないので、なかなか結果が出しづらい。
つまり、FXトレード初心者は、「勝率を上げる手法」を探すのではなく…
自分の経験からくる「優位性」を確立してから、自分なりのオリジナルの手法を構築していくことが重要。
勝率はあなた自身の優位性を確立してからでも全然遅くないので、焦らずに勉強していきましょう。
FXは低勝率が勝つ秘訣!pipsが獲れるように試行錯誤してみる
FXトレードでは、勝率を意識するのではなく、いかに「優位性」を確立できるかが結果を出す秘訣だとお伝えしました。
ここでは、FXトレードでpipsが獲れるようにするコツについてお伝えします。
低勝率でもpipsを獲れれば大丈夫
低勝率型のトレードでは、勝率が低くてもpipsが合計で100〜200pipsほど獲得できれば、利益が出る手法だと言えるでしょう。
要するに、勝率があまり良くなくても、pipsが獲れているのであれば、結果が出る可能性を高められるとうことです。
FXトレードで勝つためにも、長期的に生き残るためにも、「pipsを獲ること」「損失を少なくすること」この2つが大きなポイントです。
トレードで勝つためには、誰よりも多くの時間をチャートを眺めなければいけません。
なので、まずは自分の「優位性」を確立させ、損失を抑えながらpipsを獲り、自分のやりやすいトレード手法を確立させていきましょう。
負けた時の損失許容額を決める
負け数が多かったとしても、一度の勝ちトレードで大きな利益を上げられればプラスマイナスで利益が多ければこっちのものです。
そこでポイントになるのが、負けた時の損失許容額です。つまり自分の資金に見合ったロスカット水準を決めておくことです。
例えば、100万円の資金でトレードしているなら、2万円の損失が出たらロスカット。
200万円の資金でトレードしているなら4万円というように、自分なりに「どのくらいの損失なら許せるのか?」を決めておきます。
この損失許容額は人それぞれです。
例えば、損が嫌いな人はロット数を落とし、損失額も減らす工夫をするなど、自分にマッチした損失額をトレードを重ねながら決めていきましょう。
FXは低勝率が勝つ秘訣!FXトレードで利益を出す方法
ここでは、低勝率型のトレードを意識して、FXトレードで利益を出す方法を体系的にお伝えします。
勝ちトレードを増やさない意識をする
FXトレードでは、勝ちたいという気持ちがバイアスになり、それが負けトレードになってしまいます。
トレードの世界は人間の心理が影響しているので、人間の本能に従ってしまうと、ミスを重ねてしまう…。
というのも、FXトレードはある種ギャンブルのような中毒性があるため、一度勝つとますますトレードしたくなるのです。
とはいえ、FXトレードは常に勝てる訳ではなく、いずれ負けてしまう世界です。
負けてしまうと、その分の損失分を取り返したい!と思うため、無理なトレードをしてしまい、また損失を抱えてしまいます。
なので、勝ちトレードを増やしたいと思うのではなく、低勝率のトレードを意識し、淡々と自分の決めた優位性という名のルールを守ることが大切です。
損失を減らしていく
FXトレード初心者は、取引回数を増やせば必然的に勝率が高まるのでは?と勘違いしがちです。
そうではなくて、取引回数をグッと減らし、負けトレードを減らす方向にシフトした方が、必然的に勝てるようになります。
つまり、負けなければ勝てるということです。
勝ちトレードを増やすのは一流トレーダーでも至難の技なので、まずは損失を減らして見極めてエントリーし、負けトレードを減らしていきましょう。
一つひとつ自分がミスしたトレードをノートなどにまとめ、「次はこうしよう!」と分析や検証を繰り返し、自分の手法を見つければ徐々に勝てるようになるでしょう。
負けトレードを減らす
ここでは簡単に負けトレードを減らす方法について、3つ具体的な方法をご紹介します。
根拠のないエントリーはしない
FXでは月に約20日間、24時間マーケットが開いているので、常に利益のチャンスがあります。
すると、「あの時ポジション持っておけば数十万稼げたのに…」と思うことはザラにあります。
それがゆえに、「チャンスを逃したくない…」というバイアスがかかり、自分のトレードルールという名の「優位性」を無視してトレードしてしまうのです。
このようなトレードは、なんとなくエントリーしているケースが多いので、根拠のないエントリーをしないことを心がけましょう。
なので、自分の優位性が確立できたチャートを見つけるまでは、グッと堪えて待つことが大切になります。
多くのトレード手法を習熟しない
FXトレード初心者は、つい多くのトレード手法を習熟してしまい、なかなか結果が出ないことはよくあります。
そういう時は、一つずつ検証や分析を行い、「この手法は結果が出ない」と判断したら、切り捨てていきましょう。
これは通貨ペアにも同じことが言えます。
例えば、ドル円で結果が出ているにも関わらず、ユーロドル、トルコリラ、オーストラリアドルなどでは上手にトレードできない…。
このようなケースも、結果が出ていない通貨ペアを切り捨て、自分が得意なマーケットに一点集中することが結果を出すコツです。
つまり、手法を一点集中、通貨ペアも一点集中。そうすれば、自ずと結果が出てくること間違いなし。
1日の取引回数を決める
FXトレードの世界では、トレードスタイルにもよりますが、取引回数が増えれば増えるほど負ける数が多くなります。
なので、1日の取引回数をあらかじめ決めておくことが大切です。
なぜなら、取引回数を決めておけば、1つのエントリーを厳選するようになり、「なんとなくエントリーする」みたいなことが必然的に減るからです。
FXは低勝率が勝つ秘訣
ポイント:FXは低勝率が勝つ秘訣
- 根拠のないエントリーはしない
- 優位性(トレードルールを守る)
- 待つことも一つの仕事
- 多くのトレード手法を習熟しない
- 一つの通貨ペア・一つの手法でやる
- 1日の取引回数を決めておく
- 厳選してエントリーできるようになる
まとめ:FXは低勝率が勝つ秘訣!損小利大を意識してトレードしよう
今回は、FXトレードでの低勝率型についてお伝えさせて頂きました。
FXトレーダーとして結果を出すためにも、まずは自分で試行錯誤して学び、優位性という名のルールを作ることから始めて下さい。
そうすることで、勝率を気にしなくなり、損失を受け入れられるようになります。
そして、トレードでは損失や勝率よりも、メンタル管理、資金管理、ロット数、自己管理、の方が大切だといずれ気づくことでしょう。
では改めて”まとめ”をお伝えします。
FXは低勝率が勝つ秘訣
まとめ:FXは低勝率が勝つ秘訣
- 世間の常識は非常識
- 勝利すれば結果を出せる訳ではない
- 勝ち負けトータルの損益で考える
- 勝率重視の手法構築は無理がある
- 勝率を意識すると迷路にハマる
- 優位性を意識してトレードする
- 低勝率でもpipsを獲れば大丈夫
- 負けた時の損失許容額を決めておく
- 勝ちトレードを増やさない意識をする
- 徐々に損失額を減らしていく
- 根拠のないエントリーをしない
- 多くのトレード手法を習熟しない
- 一回の取引回数を前もってお決める
FXトレードで利益がなかなか出ない人は、優位性という名の自己ルールがなく、手法にこだわっているからです。
まずは低勝率型のトレードを意識し、負けの数が多くてもいいので、いかに勝ちトレードで利益を上げられるかを試してみてください。