- FXで環境認識する方法って?
- ネットや本を見ても分からない…
- できれば簡単に環境認識を知りたい
こんな風に、FXや株でも相場環境を認識するのは、結構難しいと感じますよね。
とはいえ、このように疑問を持つことは非常に大切で、一つひとつ問題を解決していくことが、トレードで勝っていけるようになります。
そこで今回は、「FXで環境認識を把握する方法」と「自分の手法が機能する相場環境」について詳しく解説していきます。
本記事を読めば、「どの時間足を見て、どのように判断し、何をすればいいのか?」が具体的に理解できます。
では早速ですがまいりましょう!
簡単に読む目次
そもそも、FXの環境認識とは?
FXの環境認識する方法を知る前に、まずは「環境認識」の概念を理解しましょう。
「環境認識」とは、分かりやすく伝えると、チャートの時間軸の分析を行うことで、未来相場の動向を予測することです。
FXトレードの勝敗の行方は、この環境認識で8割以上決まるといっても過言ではありません。
そして、異なる時間軸を考察することで、正しいエントリーポイントを抽出することを「マルチタイムフレーム分析」と言います。
マルチタイムフレームとは、1分足、5分足、30分足、1時間足、4時間足、日足、週足など、同時に複数の時間足を見ることで、
より大きなチャートの流れと、実際のエントリータイミングをバランスよく測っていくことを指します。
これは、デイトレード、スイングトレード、スキャルピングなど、どんなトレードスタイルでも必須のスタイルです。
FXで環境認識はなぜする必要があるのか?
ここでは、なぜFXの環境認識をするべきなのか?について詳しくお伝えします。
相場というのは、大きな波で動いており、その中でも時間軸によって波が異なります。
これは基礎中の基礎なので、エントリーポイントを探す前に波の動向を理解しましょう。
日足
FXの日足チャートでは、2020年3月ころから下降トレンドが発生し、徐々にレンジから上昇しているように見えますね。
明確なトレンドとは言えないものの、2021年1月から上昇傾向の局面にあります。
4時間足
FXの4時間足チャートでは、大きな波が切り上げになっており、徐々にヨロヨロと上昇している展開です。
とはいえ、直近の足を見ると、売りの攻勢が強く出ており、これから下降トレンドになるかどうか?です。
1時間足
FXの1時間足チャートでは、上昇トレンドを形成しながら、時々保ち合い相場になり、さらに上昇してきました。
そこから少し大きな反発が起こり、直近の高値を更新しましたが、安値の切上げは現在ではハッキリ見えません。
まだ明確な下降とは言い切れないので、難しい局面です。
30分足
FXの30分足チャートでは、保ち合い相場、上昇、下降とチャートの動きが激しいことが分かります。
直近では高値を更新し、大きな売りが出て、レンジになっています。
15分足
FXの15分足チャートでは、上昇トレンドから売りが大きく出て、保ち合い相場になっています。
簡単に言えば、多くの投資家達が「もうそろそろ落ちるだろう…」ということで、買いが強くなっています。
5分足
FXの5分足チャートでは、上昇トレンド中に大きな買いが入り高値を更新しました。
高値を更新したと判断した投資家達は、一斉に売りを入れていることが分かります。
1分足
FXの1分足チャートでは、上昇し下降し、レンジ相場(保ち合い相場)になっています。
これから「下がるのか?」もしくは「上がるのか?」を投資家達は判断しています。
つまり、見る時間足によって、チャートの動きが異なるということです。
なので、エントリーした瞬間に損切りされてしまう人は、時間足ごとに見えていない方が多いです。
自分が使用する時間足だけを見ていては、トレンド形成を把握できないので、それぞれの時間足を丁寧に相場をチェックすることが大切です。
これは冒頭でお伝えした「マルチタイムフレーム分析」と言われており、一つだけの時間足だけを見て判断しないようにしましょう。
FXで環境認識する方法は、2つのポイントがある
FXトレードでは、チャートを見るべきポイントは大きく分けて2つあります。
それは「トレンドライン」と「ライン」です。
下記では詳しくお伝えしますので、この機会に抑えておいてください。
トレンドライン
例えば、1時間足で上昇トレンドを形成しているとします。下記の画像です。
とはいえ、日足チャートをチェックしてみると…
しかし日足を見ると、下図のようにキレイなダウントレンドを形成しています。
- 1時間足チャートでは、上昇トレンドであり、上昇方向への力が強くかかっていると考えられます。
- 日足チャートでは、強烈な下降トレンドに抑え込まれブレイクアウトはダマシになる可能性が高い。
そして、日足チャートでは直近で強い大きな売りが出ているので、下がる可能性もあるため、買いのエントリーが大きいです。
トレンドラインは時間軸が大きくなればなるほど、強くなる傾向があります。
なので、1時間足のトレンドが小さな波とすれば、日足チャートは大波ということになります。
つまり、1時間足(小波)が日足(大波)に逆らっても、最終的には大波に飲み込まれてしまうのです。
したがってFXの環境認識を知る方法は、自分が長期の時間足におけるトレンドに逆らってないか?を確認できるので、様々な時間足を見てエントリーを判断しましょう。
ライン
こちらでは、分かりやすくチャートの図で紹介します。
1時間足でブレイクアウトが発生したと考えて、イメージしてください。
とはいえ、下記の日足チャートではブレイクしていません。
スキャルピング手法であれば、エントリーする方はいらっしゃると思いますが、スイングトレードなど中長期足ベースでトレードする方は、エントリーしない方が多いです。
また、トレンドライン以外にも、一般的なラインでも長期足になればなるほど大きくなることを意識してトレードしましょう。
というのも、トレンドラインやラインは、認識している人が多ければ多いほど、反発する確率が高くなるという相手の心理を考えることも非常に大切です。
どの時間軸が自分にとってベストな売買タイミングなのか?
もう一点大切なのは、「自分はどの時間足を使ってトレードするのか?」という点です。
というのも、これでエントリーするか?エントリーしないか?は変わってくるからです。
先述で日足、1時間足のチャートを比較してお伝えしましたが、1時間足でトレードされている方は、上昇トレンドですよね。
なので、1時間足トレーダーは上抜けして買いますが、日足トレーダーは様子見する局面です。
つまり、それぞれ注力する時間足が異なるので、時間足を見過ぎてゴチャゴチャしないためにも、自分がトレードする時間足を決めることが大切です。
FXで環境認識した結果、どのようにエントリーすればいいのか?
では、FXで環境認識した結果、どのようにエントリーするべきか?決断すればいいのでしょうか。
ここでは、自分が重視する時間軸と併せて見るべき時間軸についてご紹介します。
エントリー時の時間足より5~12倍長いもの見る
結論からお伝えすると、自分の注力する時間足よりも5倍の時間足をチェックすることがオススメ。
1時間足チャートでトレードする場合
例えば、1時間足のチャートで、上抜けしたとします。
そして、4時間足を見ると、アップトレンドで日足を見ると、下降トレンドだとします。
この場合は、「1時間足×5倍=5」になり、一番近い時間足は4時間足になります。
すると、4時間足の場合はアップトレンドなので、「ここでエントリーしよう」と決断することができます。
5分足チャートでトレードする場合
これは短い時間足でも同じです。
5分足で上抜けした場合、15分足を見るとアップトレンドで、30分足を見ると下降トレンドだとします。
この場合は、「5分足×5倍=25」になり、一番近い時間足は30分足になります。
すると、30分足の場合は下降トレンドなので、「ここではエントリーしないようにしよう」と決断することができます。
時間足は一つに絞らないようにしよう
とはいえ、そうなると「5倍の時間足だけ見て判断すればいいじゃん!」と思われるかもしれません。
ですが、これだと強い抵抗線があったり、サポートライン、レジスタンスライン、トレンドラインなどがある場合があります。
そうすると、「1時間足ではサポートされていたのに、15分足ではサポートされていなかった…」といった風に、ミストレードを重ねることになります。
それに一つだけの時間足を見ていると、「これは絶対にトレンドラインが出ている」というバイアスが掛かってしまうので客観的に自分を見れなくなります。
なので、一つの時間足だけに絞らず、他の時間足と比べて優位性があるのかどうか?をエントリー根拠にするようにしてください。
FXで環境認識する方法は、複数の時間足を見て根拠を作ることに限る
FXで環境認識する方法は、なるべく多くの時間足を見て、「優位性という名の根拠があるかどうか?」で判断してください。
とはいえ、今回お伝えした環境認識方法は千差万別なので、自分にマッチした環境認識を作ることが大切です。
ですが、長期足を見て大局的に相場を観察することは非常に重要だということは覚えておいてください。
では、改めてまとめをお伝えします。
FXで環境認識する方法とは?
まとめ:FXで環境認識する方法
- 勝敗の行方は環境認識で8割以上決まる
- 時間足毎に「大きな」「小さな波」がある
- 見る時間足ごとにチャートの動きが異なる
- 自分がトレードする時間足を決める
- 注力している足の5倍の時間足を根拠にする
- 抵抗線があるかどうか?を気を付ける
- 複数の時間足をチェックする
- 長時間足は相場を大局的に見れる
環境認識がしっかりできるようになれば、伸びる部分がある程度分ってきます。
イメージとしては…
- 1分足トレーダーが買いたい
- 少し上昇してきて5分足トレーダーが意識する
- 5分足トレーダーが買いたい
- 少し上昇してきて15分足トレーダーが意識する
- 15分足トレーダーが買いたい
- 少し上昇してきて30分足トレーダーが意識する
- 30分足トレーダーが買いたい
- 少し上昇してきて1時間足トレーダーが意識する
- 1時間足トレーダーが買いたい
- 少し上昇してきて4時間足トレーダーが意識する
- 4時間足トレーダーが買いたい
- 少し上昇してきて日足トレーダーが意識する
こんな風に、チャートは瞬間的に人の心理で動くので、これらも意識して環境認識をしてみましょう。