FXはバンドワゴン効果という心理が働く?どんな風に相場に影響するの?

  • FXで働くバンドワゴン効果って何?
  • どんな心理学なのか教えて欲しい!
  • バンドワゴンを相場で活かす方法は?

こんな風に、疑問を抱いている方は多いのではないでしょうか。

そこで今回は、FXで強く働く「バンドワゴン効果」という心理について、詳しく紹介していきます。

チャートには全ての情報が織り込まれおり、まるで“チャート分析は心理学”のようなものです。

その中で、「今世界中の投資家が何を考えているのか?」とイメージできるようになることがポイント。

本記事では、“FXで一番大切なチャート心理を理解できる”ので、今後のトレードに活かして頂ければと思います。

では早速ですがまいりましょう!

バンドワゴン効果とはどんな心理なの?

バンドワゴン効果とは行動心理学の一つで、多くの人がある選択をしていると、その選択を自分も無意識にしてしまう心理効果です。

つまり、“周りの人間の意見や世間の流行などを判断材料のにしてしまう心理現象”のことを指します。

さらに具体的にお伝えすると、

  • 皆んながやっているから自分もやる
  • 自分だけ仲間外れにされている気分
  • 皆んながやっているから安心する
  • 自分で考えて判断するのが面倒…
  • レールに沿って生きるのが当たり前

こんな風に、バンドワゴン効果は多数に追随する考え方です。

現在では、この「バンドワゴン効果」は、行動経済学、政治、マーケティング、金融など、様々な分野で活用されています。

補足

ちなみに、バンドワゴン効果は、アメリカの経済学者であるハーヴェイ・ライペンシュタインが作ったと言われています。

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バンドワゴン効果の具体例を紹介

では次に、バンドワゴン効果の具体例について紹介します。

バンドワゴン効果のラーメン屋に並ぶ例

引用:https://gendai.ismedia.jp

例えば、あなたが人気ラーメン屋の前に並ぶ行列を見たとします。

その時に、

あのラーメン屋沢山の人が並んでいるから、美味いに決まってる!

いつもあのラーメン屋大盛況だな〜。一度は足を運ばなきゃなぁ!

こんな風に思う心理がバンドワゴン効果です。

人間は無意識に「多くの人がお店の前で並んでいる」=「人気のラーメン店」と思い込む心理が働きます。

つまり、人間は周りの人間の動向を見て、それを判断材料にしてしまう訳です。

そのため、多くのラーメン屋では、“店内は小さく作りわざとお客を並ばせ、不特定多数にに見えるようにする仕組み”があったりします。

バンドワゴン効果の選挙においての例

引用:https://www.sankeibiz.jp

例えば、選挙でテレビやネットなどのメディアで、「最有力候補」と何度も聞かされると、多くの候補者から票が集まるのもバンドワゴン効果です。

テレビで何度も大きく取り上げられているから、自民党の〇〇さんは信頼できる!

周りの知人も〇〇さんに投票したって言ってたな〜。私もあの人に投票しよっと!

こんな風に、“大勢の国民がある特定の人物を支持しているとアピールする戦略”もまたバンドワゴン効果です。

選挙ではメディアを上手に使って大衆を操り、票を獲得する政治家も多いです。

バンドワゴン効果のSNSにおいての例

SNSなどで流行りやバズるなどの現象も、バンドワゴン効果が働いています。

例えば、お洒落なインフルエンサーがInstagramで、流行りのカフェの画像を投稿していたとします。

すると、それを見つけたユーザーがこのように思います。

どういうカフェなのかな?会社の近くにあるみたいだから、仕事終わりに行ってみるか。

へ〜バナナジュースが最近流行ってるんだ〜。あのインフルエンサーが言うなら足を運んでみよう!

こんな風な気持ちになるのもネットを利用したバンドワゴン効果。

一種のマーケティングですね。

バンドワゴン効果のiPhoneの例

引用:https://www.businessinsider.jp

iPhoneが日本で流行った理由もバンドワゴン効果が関係しています。

当時日本はガラケー最盛期で、「携帯といったら日本」「世界No.1は日本」というイメージがありました。

ですが、販売日当日、表参道のアップルショップで、長蛇の列ができる様子などをメディアで連日取り上げられるようになり…

あのiPhoneが欲しい!!

一度でいいから触ってみたい!!

周りの友達もiPhoneユーザーだから羨ましい!!

そんなに人気ならiPhoneユーザーになってみたい!

こんな風に、日本国内で大ブームになりました。

そして、“最終的に日本におけるiPhoneのシャアは世界No.1”になり、バンドワゴン効果により爆発的に広がっていったのです。

バンドワゴン効果のFXトレードにおいての例

FXトレードでも、このバンドワゴン効果は働きます。

Twitterをチェックしたら皆が買っていた。

自分も買わなければいけない!

ドル円相場で、「そろそろ円高になる」と著名な投資家が言ってるから売っとくか〜

これもまさに、バンドワゴン効果です。

これはFXだけに限らず、株式投資、仮想通貨への投資でも、同じくこの心理が働いています。

特に最近流行りのビットコインは、イーロンマスクがTwitterで呟いた瞬間に急騰・急落を繰り返した事例がありました。

バンドワゴン効果は多くの人間の心理から現象が出てくるので、ネットの情報はある意味拍車をかけていると言えるでしょう。

ポイント

バンドワゴン効果は行動心理学なので、経済、ビジネス、恋愛、SNS、ラーメン屋、FX、投資、音楽など、様々なところで使われます。

特に日本人は協調性を大切にし、「皆んなと同じ」を好む特性があるため、他国よりもバンドワゴン効果が強く影響します。

逆にいうと、仕掛ける側からすると、バンドワゴン効果を大衆に仕掛けやすい国でもあります。

バンドワゴン効果はFXにどんな影響を与えている?

FXのチャートにバンドワゴン効果が働く

「チャート心理」という言葉がありますが、これはまさしくバンドワゴン効果です。

というのも、“チャートの形は人間の心電図”であり、相場は人の集団心理でできているのです。

例えば、多くの人が、

ここがトレンドラインだ!

と思えば思うほど、強いトレンドが形成されます。

はたまた、

ここがサポートされている!

と思えば思うほど、強いサポートになり、そこからの反発が大きくなる。

つまり、FXで常に勝っている人は無意識にもしくは意識的に、“バンドワゴン効果を理解し、集団とは別の行動をとっている”のです。

FXの相場は集団心理が働いている

FXの相場が動く要因は、大衆心理そのものです。

例えば、FXの相場で大きくチャートが動くタイミングは、多くの人間が「チャンスだ!!」と思った瞬間です。

その時まずは、機関投資家が仕掛け、次に個人投資家が仕掛け、最後に一般の大衆が仕掛ける流れがあります。

もっと分かりやすく伝えると、ビットコインが高騰した時に大きくメディアで取り上げられましたが、その時点で、すでに機関投資家達は利確しているのです。

反対に一般大衆はメディアの情報を見て、

一攫千金を狙ってビットコインに投資しよう!

今ビットコインに投資する千載一遇のチャンスだ!

と考え参入してきますが、もうすでに後の祭り。

そからは右肩下がりにチャートが下がっていき、一般大衆は損をする仕組みになっている。それこそがバンドワゴン効果です。

なので、テレビなどで金融商品の特集が組まれたら、「そろそろ下がっていくかもしれない…」と思っていいでしょう。

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FXや投資で大衆と一緒にならないためには?

大衆と同じ考えや行動をしないようにするには、「貧乏人に儲け話はこない」と思っておくとです。

自分を貧乏人と思うのはアレですが、強い言葉で意識しておいた方が、自分を守る武器になります。

では、どうしたら大衆と区別できるのでしょうか?ポイントは3つあります。

  1. 誰もが知り始めたら危険
  2. 投資の世界は先行者利益がある
  3. 相場を無理に追いかけない

❶ 誰もが知り始めたら危険

普段投資の話をしない人が、急に投資を勧めてきたら危険だと思っていいです。

こんな逸話があります。

有名な逸話

1929年10月24日(木曜日)にアメリカの株が大暴落し大恐慌が始まりました。

その少し前、ジョセフ・P・ケネディ氏(米国大統領ジョン・F・ケネディの父親)が、オフィスに向かう途中で、靴磨きの少年に靴を磨いてもらいました。

靴を磨き終わった後、その少年はケネディ氏に向かって「おじさん、〇〇の株を買った方がいいよ」と言ったそうです。

それを聞いてケネディ氏は「こんな少年までが株の儲け話をするなら、この後に株を買う人はいないから暴落するかもしれない」と考え、全ての株を売り払って難を逃れたとのこと。

ビットコインも同じで、どんどんレートが上がってきたはいいものの、テレビなどで報道が過熱した後に暴落しましたよね。

つまり、投資の世界では、誰もが儲かると知っている状況は、非常に危険な状態になっていると言えます。

これはバンドワゴン効果の典型例なので、抑えておきましょう。

❷ 投資の世界は先行者利益がある

FXや投資の世界は、先行者利益が存在しています。

話題になっている頃には終わっていて、損をするというのはよくある話。

情報が大衆に出回る前に仕入れることができれば、FXでも勝てるようになります。

抽象的ですが、バンドワゴンに乗る機会を伺って、薙ぎ払われたタイミングで乗るのがポイントです。

とはいえ、美味しい話はお金持ちの方の間で共有されることが多いのが実際のところです。

なので、「今どのような相場状況なのか?」「大衆は何を考えているのか?」を把握し、常に大衆とは逆を意識して行動することが大切です。

❸ 相場を無理に追いかけない

FXでチャートがジリジリ上がっていくとき、多くの人は「本当にここでエントリーしていいのか?」と疑心暗鬼になります。

ですが、その上昇がバイイング・クライマックスのように、急に上昇が続いていくと、

もしかして、自分だけその上昇に取り残されているのではないか?

自分もこの波に乗ってお金持ちになりたい!!

自分はチャンスを逃してしまったのか?

それとも、今この瞬間がチャンスなのか?

という気持ちになります。

そして、このように思っているのは、あなただけではなく大衆も同じ気持ちです。

つまり、そう思った時には後の祭りで、一番初めに買っていた人は売り抜けているのです。

要するに、チャートが急に上昇・下降する前に「このチャートの形状なら、数分後〇〇になっている」などと予想して、エントリーしなければFXでは勝てないのです。

急なチャートの上昇や下降は、勝ちトレーダーから“そそのかされている状態なので飛び乗りは群衆の証”です。

注意しましょう。

FXで働くバンドワゴン効果の対処法とは?

トレードルールを厳守する

ついトレードでやりがちなのが、急にチャートが動いたタイミングで追いかけてエントリーしてしまうケース。

この場合、バンドワゴン効果が強く影響しているので、素直にチャートについていくと値動きに翻弄されてしまいます。

ですが、トレードルールを明確化し、それを守れば機械的にトレードができるのでオススメ。

例えば、

  • 〇〇の根拠ができたからエントリーする
  • 期待値が高いところだけトレードする
  • 一度失敗したトレードは絶対やらない
  • 勝率の高いトレード手法だけをやる
  • チャンスの時だけトレードする

といった風に、自分のオリジナルなトレードを確立させましょう。

そうすれば、バンドワゴン効果が働かず、自分の軸を持ってトレードできます。

エリオット波動やダウ理論を理解する

大衆の考え方や行動パターンを把握しておけば、バンドワゴン効果に影響されず、少数の勝ちトレーダーになることができます。

そのためには、基本的なチャートの形状や相場の雰囲気、エリオット波動やダウ理論など、基本的なことはしっかり理解してください。

そうすることで、プロのトレーダー達が「どのタイミングで取引しているのか?」「損しているトレーダーはどこなのか?」を把握することが可能です。

例えば、

ここに売りエントリーの奴らが溜まっているから、買いが続けばもっと売りの奴らはさらに傷が深くなるだろう。

だから、買いエントリーをいれれば期待値が高い。

日足が死んでる。正直デイトレードで入るのは怖い。

とはいえ、ここはサポートラインになっているか反発する確率が高い。

それであれば、ロットを上げてスキャルピングで稼いで利益をかっさらおう!!

といった感じです。

このようなチャート心理を理解できるようになれば、バンドワゴン効果に影響されずに稼げるようになるでしょう。

特にFXで大切なのは、

  1. チャート心理
  2. 資金管理
  3. トレード手法

この3つです。

これらの要素を学び、自分のオリジナルのトレードスタイルを確立できれば、勝ちトレーダーの仲間入りを果たせる確率が高まるでしょう。

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出口戦略を考えてからエントリーする

バンドワゴン効果に影響されないためには、出口戦略を考えてからエントリーするのがポイント。

というのも、チャートが物凄い動くと、皆が気付いてエントリーしてきますので、賢明なトレーダーは利確を始めます。

では、どのように出口戦略を考えればいいのか?

ポイントは、大衆がここから伸びると思って飛び乗るところに狙いを定め利確するのです。

例えば、

  • 直近高値
  • 直近安値
  • サポートライン
  • レジスタンスライン 
  • トレンドライン
  • ネックライン
  • チャネルライン
  • フィボナッチ
  • 値幅

などなど、チャート心理を理解して判断しましょう。

瞬間的な勝負になりますが、一歩間違えると損切りが待っているので、チャートの動きに注視することが大切です。

まとめ:FXで働くバンドワゴン効果

いかがでしたでしょうか。

今回はFXの相場で働くハンドワゴン効果という心理をお伝えしました。

では、改めて“まとめ”をお伝えします。

FXのバンドワゴン効果

  • 大衆は常に間違っている
  • チャートは人間の心電図
  • FXは先行者利益が常につきまとう
  • トレーダーは天邪鬼でいることが大切
  • 常に大衆の逆を行くマインドを持つ
  • チャートの飛び乗りは群衆の証
  • 情報が大衆に出回る前に仕入れる
  • 貧乏人に儲け話は来ない
  • 一般大衆は損をする仕組みになっている

バンドワゴン効果は、シンプルに「大衆がやっているから自分もやりたい」という人間の心理の表われです。

かの有名な作家アール・ナイチンゲールの言葉でこんな名言があります。

アール・ナイチンゲール

大衆は常に間違っている。

この言葉がある通り、バンドワゴン効果は相場で負けトレーダーになる人の心理を表しています。

もしも次、あなたが急なチャートの伸びに飛び乗りたいと思ってしまったら、「自分は今間違いを犯そうとしている」と考えることが大切です。

意識して大衆とは逆の行動、逆の思考で相場を観察することが、徐々にFXで勝てるようになるコツです。

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