本記事では、サイコロジカルラインという人間の心理を数値化したインジケーターをご紹介します。
簡単に読む目次
サイコロジカルラインとは?
トレーダーは、一方向に上昇や下降が続けば続くほど、逆張りしたくなる心理的特徴があります。
こうした心理を数値化したものがサイコロジカルラインといいます。
上昇が続けば続くほど、逆張りの売り。下降が続けば続くほど、逆張りの買いサインとなります。
上記の画像を見てください。チャートの下記のグラフがサイコロジカルラインです。
サイコロジカルラインのチャートの見方
ポイント:サイコロジカルライン
- サイコロジカルラインが50%より上
→上昇(買い手)の勢いが強い
- サイコロジカルラインが75%より上
→買われすぎ=売りのサイン
- サイコロジカルラインが50%より下
→下降(売り手)の勢いが強い
- サイコロジカルラインが20%より下
→売られすぎ=買いサイン
サイコロジカルラインを見て人間の心理を読み解こう
人間というのは上昇・下降が続くほど逆張りしたくなる生き物です。
トレーダーは皆、価格が常に上下しながら動いていることを知っています。
なので、上昇が続いていると「そろそろ下がるかもしれない」と考え、下落が続くほど「そろそろ上がるだろう」と考えます。
このような考えに基づいて、過去一定期間のローソク足のうち、上昇したローソク足と下落したローソク足を計算するのがサイコロジルラインです。
サイコロジカルラインとは「心理的な」という意味があり、この指標はトレーダー達の心理を数値化するものとして使われています。
一般的には過去12本のローソク足を使い、日足の場合は12日分、5分足の場合は直近60分のローソク足で、上昇と下落の比率を計算します。
例えば、過去12日の日足で、前日より上昇した日が9日だった場合、9日÷12日=75%。
3日だった場合は3日÷12日=25%となります。
逆張りの判断目安としては、
- 75%以上が買われ過ぎで売りサイン。
- 25%以下が売られ過ぎで買いサイン。
単純な仕組みの指標ですが、人はその時々の心理によって売買判断をします。
トレーダー達が今の価格にどれくらいの警戒心を持っているのか?
見るための指標として、使い勝手がよい指標と言えるでしょう。
サイコロジカルラインで上昇・下落の値幅もしっかり確認しよう
サイコロジカルラインを使う時に注意するべきポイントは、突発的な経済ニュースなどによって価格が急に変動すると、ダマシが出やすくなることです。
ダマシとは、チャート上に現れる「一見売買サインのように見えるが、実際はそうではないポイント」のことを指します。
サイコロジカルラインは、「上がったか?」「下がったか?」を見て計算するもので、どのくらい上がり、どのくらい下がったかは計算に反映されません。
例えば、過去12日のうちの9日かけて毎日少しずつ上がったとします。
その後、残りの3日で大幅に下落し、12日前に上がり始めた時よりも今の方が価格が下がったとしましょう。
このような状態でも、サイコロジカルラインの数値は75%で、買われ過ぎを示します。
そのため、サイコロジカルラインは安定している相場に向いている指標で、急騰、急落が起きたときには信頼度は下がります。
サイコロジカルラインは他のテクニカル指標と併用しよう
サイコロジカルラインは、世界中の投資家達の心理を数値化しただけのものに過ぎません。
これだけを見てトレードをするのは無理があるのが実際のところです。
RSIやMACDをメインで使い、買われ過ぎなのか?売られ過ぎなのか?相場の傾向としてチェックするだけにすることをオススメします。
テクニカルチャートのひとつで、マーケットで「買われ過ぎか?」「売られ過ぎか?」を判断するための指標です。
MACD(移動平均収束拡散手法)は、短期の移動平均線と中有長期の移動平均線を利用し、買いと売りを判断する手法です。
テクニカル分析はそれぞれ一長一短があるので、万能なテクニカル分析をするインジケーターはありません。
なので、複数のテクニカル分析を併用しながら、自分に合ったトレードスタイルを見つけて判断するようにしましょう。