FXの資金管理方法って?資金管理ができないと”宝の持ち腐れ”になる理由とは?

  • FXの資金管理方法って?
  • どうして一番大切なのかな?
  • 資金管理方法を教えて欲しい!

こんな風に、疑問を抱いている方は多いのではないでしょうか。

実はFXや株式投資の世界では、一番といってもいいほど資金管理方法が大切だと言われています。

そこで今回は、トレーダー初心者に向けて「どうしてFXの資金管理が大切なのか?」について詳しく解説します。

本記事を読めば、資金管理の基本原則、ナンピンを上手に使って負けを小さく抑える方法を理解できます。

では早速ですがまいりましょう!

FXの資金管理方法がいかに大切なのか?

一番大切なのはマネーマネジメントスキル

FXトレードで勝つ方法と聞くと、多くの人が…

  • テクニカル分析方法
  • ファンダメンタルズ分析方法
  • 経済指標の見方
  • 細かい売買テクニック

などばかりに関心を抱いてしまう。

もちろん、FXトレードで勝つためには、このような要素は重要であることは言うまでもありません。

なぜなら、テクニカルやファンダメンタルズなどの最低限の知識がなければ、相場と対峙できないからです。

とはいえ、このような要素よりも大切なことがあります。それは…FXの資金管理方法です。

要するに、マネーマネジメントスキルです。もっと具体的にお伝えすると、証拠金の管理のことです。

勝率6割でも結果を残せない現実…

FXトレード実証実験

あるFXトレードの実証実験では、100人のトレーダーを集め、勝率6割のシステムトレードを用いて1年間運用した。

その結果、収益の残すことのできたトレーダーは、わずかに5人しかいなかった…。

勝率といえば、イチローの打率よりもはるかにいいのに、全く利益が取れなかった投資家が、95%を占めた結果になった。

どうして95%ものトレーダーが、勝率6割というお宝のようなシステムを回しても、利益を残すことができなかったのでしょうか。

その最大の要因は資金管理になります。

つまり、大半のトレーダーはいくら高いトレード手法を講じたとしても、FXの資金管理方法を知らなかったがために、利益を積み重ねられなかったのです。

それだけに、FXの資金管理方法のノウハウをしっかり学べば、他の投資家よりも有利な立場に立つことができ、利益を残していくことが可能になるはずです。

FXの資金管理方法の基本原則!ヘッジファンドが利用する資金管理術

FXの資金管理はリスクヘッジになる

FXトレードというのは、毎回毎回、絶対に勝てるということはない。

勝ったり負けたりしながら、1ヶ月のトータルで儲かっているかどうかを判断します。

あるいは、1週間のトータルで見たときに儲かっている状態であれば十分です。

とはいえ、証拠金を100万円入れて、1回あたり30万円、50万円と負けていれば、資金不足から強制ロスカットになる可能性が非常に高い。

ですが、それが1回のエントリーを3%で取引するのであれば、30回ものポジション取れるので全敗することはないでしょう。

こんな風に、すぐに資金を無くさないためにも、必要不可欠なのがFXの資金管理方法です。

損切りの水準をどう設定するかが大切

FXトレードでは、損切りの水準をどのように設定するか?が資金管理方法の第一歩です。

基本的にファンドに勤めている一流トレーダーは、一回のポジションに対して、1%の損切りにしているケースが多いです。

ちなみに、証拠金額というのは、実際にFX会社に預託している証拠金額です。

仮に100万円を預けた状態で、全くポジションを持っていない場合の投資戦略は100万円になります。

その1%を損切り水準にするということは、1万円の損失が発生した時点で、損切りを決断することになる。

ファンドトレーダーの損切り水準

例えば、1ドル=85円の水準で1万米ドルを買った場合だと、実質的には85万円相当の取引を行っている訳なので、

85万円が84万円になった時点で、損切りを決断することになります。

つまり、1ドル=84円というのが、建て玉が1万ドルの場合の水準です。

もしもレバレッジを上げ、同じ証拠金に対して2万ドル(200万円)を買い建てていたとすると、

実質的には「85」+「85」で170円。

170円相当の取引を行っているので、これが評価額169円になった時点で損切りをする水準になります。

実際に多くの投資家が行なっているトレードに比べ、マネー・マネジメントで適正と考えられているポジション額が非常に小さいです。

長期間にわたって安定した収益を重ねていくためには、1回あたりのトレードのリスクを、できるだけ小さくしておく必要があります。

FXの妥当な損切り水準は3〜5%

FKトレードでは資金管理方法が大切だとお伝えしましたが、多少トレードに慣れてきたら、もう少しリスクを取ることも可能です。

それでも、せいぜい損切りラインは3〜5%というのが、妥当な水準です。

仮に3%の損切り水準を置き、100万円の証拠金でポジションを建てる場合の損切り額は3万円となります。

3万通貨のポジションであれば、損切り幅は1円。6万通貨で50銭。10万通貨で30銭となり、一般の個人投資家であればちょうどいい値です。

レバレッジ取引はリスクが高い

レバレッジでいうと証拠金100万円に対して、ポジション2万米ドルで約1.7倍。3万米ドルでも約2.5倍。

現在の規制上限レバレッジ25倍で取引することが、いかにリスクが高いかお分り頂けたのではないでしょうか?

FXでトレードを行うときは、資金管理方法を徹底して守り、あまりロット数を上げないようにしましょう。

FXの資金管理方法を習熟し、1回のトレードの損失を減らそう

では、どうしてFXの資金管理方法がそれほど重要なのでしょうか?

大損すると取り返せない

ひとつは、1回のトレードで大きく負けてしまうと、それを取り戻すことが難しくなるからです。

例えば、100万円のお金を入れてポジションをとり、50万やられたら損切るといった無茶なトレードをすると、1回のトレードで証拠金の半分を失ってしまい次がない状態になる。

そして、もしも50万円からトレードをしてしまうと、大きな値幅を狙わなくなり負けることが増え、結果的に全てのお金を失ってしまうことになりかねません。

なので、最初から証拠金の比率で考えて、機会的にトレード1回あたりのリスクを小さく抑えていくことが大切になります。

怖くなってすぐに利食いしてしまう

もうひとつは、1回のトレードで大損すると、次にたとえ正しい入り方をしても、怖くなって利食いしてしまう…。

このように調子が狂うことがあります。いわゆる怖くなって手が縮まるというやつです。

こうなると、例えば相場観は正しくても、うまく大底で買えているにも関わらず、「たった15銭で利食った後、2円上がりました」といったことが起こる。

一方、ある程度、勝っている時は、心に余裕ができるので、損切りになってもどうせチャラだから、ストップロスを少し深くしてみようと考え、

結果として大きく利食いできることができる。

つまり、大きく負けるとリズムを壊してしまう。人間は所詮、生身の生き物だから、トレードをするにあたって、精神的な影響を避けることはできない。

絶対にやってはいけないトレード方法

負けている時に高いリスクをとって取り返すのが、「プッシュ」と呼ばれる勝負方法です。

これは例えば、ポーカーのようなギャンブルで用いられることがよくあります。

10ドル負けたら掛け金の2倍の20ドルにして勝負する。

さらに負けたら掛け金を40ドルにして勝負する…といった具合に、掛け金を倍々に増やしていくものです。

こうすれば、たとえ負け続けたとしても、最後に1回勝てばチャラになります。

とはいえ、負けを取り戻すために大きなリスクを取ることは無意味なので、絶対にやってはいけません。

儲かった分はリスクを増やしてもOK

一方、意味のある考え方では、「勝っている時にはリスクを多少大きくする」というものです。

例えば、当初の証拠金が100万円あり、ポジションサイズは2万ドルを基本にトレードを始めた場合、これが半年後130万円まで増えたら、ポジションサイズは2.6万ドルを基本にするべきです。

とはいえ、当初に比べて儲かっている30万円の証拠金に関しては、もう少しリスクを取って、全体のポジションを増やすことを考えてもいいでしょう。

当初のリスク値を1%だとすると、儲かった分については5%くらいでもいいでしょう。そうすることで、リスクを限定しつつ、大きな儲けを狙っていくことができます。

FXの資金管理方法を理解しナンピンを使って損を小さく抑える

損を小さくするのに役立つのが、ナンピンというテクニックです。

ナンピンとは、自分の持っているポジションに損失が生じたとき、そのポジションと同一方向で、かつ同金額のポジションを新規に立てて、平均コストを有利にすることです。

ナンピンについては、トレードの入門書などでは「厳禁」と記載されているものもあります。

ですが、頭から封じ込むよりも、効能と副作用を理解した上で利用した方がいいでしょう。

とはいえ、「ナンピンをかけて10銭以内まで、やられが小さくなってきたら切る」というルールは絶対守るべきです。

というのも、最初からやられたポジションで、「1回ナンピンしてみよう」と思ってナンピンしている時点で、このナンピンは「逃げるためのナンピン」もしくは、「損を小さくするためのナンピン」なのです。

したがって、ナンピンをすることによって、当初よりも損が小さくなっているのであれば、それで正解としなければいけません。

まとめ:FXの資金管理方法を理解してからトレードを始めよう

資金管理ができないと”宝の持ち腐れ”になる理由がご理解頂けましたでしょうか?

つい初心者は、トレード手法だけに目がいきがちですが、一番大切なのは資金管理方法です。

資金管理さえ守っていれば、大損することもないですし、借金をかけることもないでしょう。

多くの人は投資の世界に関して学ぼうとせず、簡単に稼げると誤解しています。

トレードの世界もスポーツ、ビジネス、芸能、芸術など他の世界と同じく、専門知識や技術のオンパレードです。

なので、簡単に稼げるとは思わず、まずは徹底的に本、セミナー、ブログ、YouTube、メンターから学ぶようにしてください。

そうすれば、徐々に知識や知恵が付いていくことで、安心してトレードができますからね。